2016.12.01 Press Digest Japanese

2016年12月1日

サンスター ジャパン フォーカス プレス ダイジェスト

今週のダイジェスト
1 ラルフ・コーン(Ralph Kohn)卿
2 アメリカ大統領選挙:激戦3州での票の再集計と世界的な不安定感
3 中国主導の枠組み
4 糖尿病
5 150歳クラブに皆で加入しよう!?
6 イギリスで児童虐待スキャンダルが続く
7 ブレグジット
8 ジャパン・ニュース
9 日本人のスピードにイギリスが驚く
10 英国によくある名字
編集者

ジァンピエロ・アルハデフ(Giampi Alhadeff)
1 ラルフ・コーン(Ralph Kohn)卿
著名な医学者、慈善家、バリトン歌手であり、サンスターと友好関係を築いてきたラルフ・コーン卿が短期の病気療養の後、89歳の誕生日を迎える少し前に安らかに永眠されました。

ラルフ卿は家族と共にナチから逃れて渡英した後、大学で薬理学を専攻し博士号を取得しました。卒業後はノーベル賞を受賞した科学者達とローマ、ニューヨーク、ロンドンで活躍し、その後、人々の尊敬を集め成功を収めた薬品試験事業「アドバイザリー・サービス」を卿自身が設立。同社は繁栄を極め、女王陛下から卿に輸出功労賞が授与されました。

私生活ではナチのベルゲン・ベルゼン強制収容所を生き延びたザハヴァ・カナレク(Zahava Kanarek)と結婚し、3人の子どもに恵まれました。

博識家として知られるラルフ卿は、フランス語、英語、ドイツ語、イタリア語、イディッシュ語を流暢に話し、音楽家としても成功を収めました。ローマでベニャミーノ・ジーリに歌の訓練を受け、世界中の有名なホールで数多くのコンサートを開催し16枚のCDを世に送りだしました。

2006年には王立協会名誉フェローに選出され、2010年には女王陛下によってナイト爵に叙せられました。2004年、有名人が一番お気に入りのレコードを選ぶという名誉ある番組、BBCラジオの「デザート・アイランド・ディスク」に出演しました。

ラルフ卿とその家族はサンスター社および金田家とも深い親交がありました。

葬儀にはサンスター社の代表者が出席し同社からの哀悼の意をザハヴァ夫人と娘達にささげました。

ザハヴァ夫人と娘のヘプシバ・ロドフスキー(Hepzibah Rodofsky)さんが強制収容所での体験を語った歴史的に重要な講演のYouTube動画を添付しています。

タイムズ紙およびテレグラフ紙は同卿の訃報を広範囲に掲載しました。Wikipediaで公開されている同卿の略歴もご参照ください。
2 アメリカ大統領選挙:激戦3州での票の再集計と世界的な不安定感
3つの激戦州 (ペンシルベニア、ウィスコンシン、ミシガン) の票の再集計の試みがトランプ氏の衝撃的な勝利に未だ動揺中のアメリカの反保守派にわずかな希望を与えていますが、良い兆しが見えているとは言えません。クリントン氏が結果を覆すためには3州全てで勝利する必要があります。一方、次期大統領のトランプ氏はホワイトハウスで補佐官を務める男性、女性の候補者を選定する作業を進めています。議会と上院の両方では共和党が多数を占める一方で、トランプ氏は最高裁判所の判事に右派を指名しています。こうした状況下で、億万長者の不動産王でありながら、今では普通の人々から支持されエリートを激しく攻撃してきたトランプ氏が大統領に就任してアメリカの政治的展望に大きな変化の風を起こせるのか疑問も投げかけられています。評論家達は、大実業家でありながら政権を取ったベルルスコーニ元首相を引き合いに出してトランプ氏との共通点を指摘しています。ワシントンポスト紙:トランプはアメリカ版ベルルスコーニ
二大主要国の「西側の指導者」である日本の安倍晋三首相とドイツのアンゲラ・メルケル党首は、トランプ大統領誕生を歓迎する外交姿勢を示しました。環太平洋連携協定 (TPP) 発効の行方や中国の領土拡張姿勢を睨んでアメリカとの同盟強化を念頭に置く安倍首相は、トランプ氏と会談するため急遽ニューヨークを訪れました。両者とも、友好的で率直な会談だったと述べていますが協議内容までは明らかにしていません。一方、メルケル党首は秀逸なメッセージを送りました。その中で、『ドイツとアメリカは、出自、肌の色、宗教、性別、性的指向や政治的見解のいかんを問わず、民主主義、自由、法の尊重、人類の尊厳の尊重という価値で結びついている。これらの価値にもとづいて、私は次期アメリカ大統領に個人的な、そして国家としての2国間の緊密な協力関係を申し出たい。』と述べています。

しかしながら、欧州の上空には暗雲がたちこめています。12月4日、オーストリアではやり直し大統領選が行われます。前回の選挙では、極右ポピュリズム政党「自由党」の候補者ノルベルト・ホーファー氏が僅差で敗れましたが、郵送票に不備があった問題で選挙結果は無効とされました。同氏が12月の再選挙で当選した場合、ヨーロッパの主要国で極右政権が誕生するのは大戦以来初めてとなります。一方、イタリアではこの日、マッテオ・レンツィ首相が提案する憲法改正の是非を問う国民投票が行われます。この国民投票が否決となった場合、首相は約束通り辞任することになり、イタリアは危機に直面します。これが反ユーロ派の五つ星運動を後押しすることにもつながりかねません。イタリアの3大野党はユーロに反対の立場をとっており、いずれかの政党が与党となった場合は単一通貨からの脱退を試みるでしょう。そうなれば、ユーロの通貨としての存続が危ぶまれます。

トランプ氏の当選はヨーロッパの右派政党から歓迎を受けています。イギリスのナイジェル・ファラージ氏はこの選挙中にアメリカに滞在しトランプ氏を支援しました。トランプタワーの金色のエレベーターに乗って次期大統領と撮った笑顔の写真が印象的です。しかし、フランスとオランダでも衝撃的な結果が出るかもしれません。3月17日、オランダでは国民投票が行われますが、極右の反EU、反移民政策を掲げる政治家ヘルト・ウィルダース氏がわずかな差で追い上げています。次に来るのがフランスの大統領選挙です。国家主義者の指導者であり、反EU、移民反対を唱える国民戦線のマリーヌ・ル・ペン氏は、トランプ氏勝利を真っ先に祝福した一人でした。4月23日に行われる総選挙で50%を獲得した候補者がいなければ、2週間後に最有力候補2名の間で決選投票が行われます。評論家は第1回投票でル・ペン氏は2人のうちに入ると見ていますが、2回目の決選投票では破れると予想しています。ブレグジットとトランプ現象の後、こうした予測はもはや容易ではありません。ル・ペン氏が勝てば、ヨーロッパは深刻な危機に陥るのでしょうか? マリーヌ・ル・ペンに勝目はあるか?

3 中国主導の枠組み
次期大統領のトランプ氏が最初にとった行動の一つはTPP離脱を表明することでした。中国を除くこの環太平洋12ヶ国間の自由貿易協定はオバマ大統領がアジア中枢政策の要として進めてきたものです。ペルーで行われたアジア太平洋経済協力会議 (APEC) に参加した中国は東アジア地域包括的経済連携 (RCEP) を推し進めていますが、これまでのところRCEPに南北アメリカは含まれていません。中国代表団の主要メンバーはペルーでの会見で、今後ペルーとチリが参加すると発表しました。APECの最終コミュニケでは、TPPとRCEPともに、環太平洋地域での自由貿易の促進に有効であるという声明が出されました。アメリカが孤立主義よりの道を選択する傾向をみせる現在、中国が優位に立つ方法を探っています。
4 糖尿病
糖尿病による合併症で毎日65人が亡くなっています。 国のチャリティ団体であるUK Diabetesは、糖尿病は現代における最大の疾病であると述べました。1型および2型糖尿病に苦しむ人々は450万人にも上ります。政府と国営医療制度は早期発見と介入の重要性を認識し始めています。
5 150歳クラブに皆で加入しよう!?
分子や細胞の損傷が身体中に蓄積することが主な老化の原因であることが証明されています。これを治癒すれば、加齢による病気を撲滅でき、人間が150歳まで生きられる可能性があるとのことです。生物学的廃棄物が蓄積して細胞プロセスを制御することが、いわゆる「老化」を引き起こす要因の一つのようです。

研究によりますと、DNAの末端部に存在して私達の染色体を守るテロメアがDNAを摩耗から保護していることも分かりました。時の経過とともにテロメアは短くなりますが、最後には全く働かなくなるまでに短くなり、細胞が機能不全に陥り始めると病気や「老化」につながります。

食事はDNAの健康を保つ大切な要素です。日本とギリシャのイカリア島は長寿で知られています。スーパーフードの効用を唱える人もいますが、専門家は食物の組み合わせにあると言います。なかでも、沖縄の料理が健康に良い要因としてイカとタコ(コレステロールを減らすタウリンを多く含む)、サツマイモ (フラボノイド、カロチノイド、ビタミンE、リコピンが豊富) 、そして地元野菜の苦瓜 (ゴーヤと呼ばれる) を食べる習慣をあげています。このゴーヤは糖尿病患者の血糖値を下げる効果が示されました。この大変興味深い記事は、UK テレグラフ紙 で一読する価値があります.

6 イギリスで児童虐待スキャンダルが続く
有名人のゴシップはさておき、ブレグジット以外では、教師、牧師、TVタレントなど権威ある立場の男達による「児童虐待」が引き続き大きなニュースとなっています。最新のスキャンダルは、有名なフットボール選手達がコーチらに虐待されていたことを告白したことです。こうした虐待スキャンダルにイギリスは震撼しています。政府による広範囲な捜査要請によって、これまでに4人の議員が反論の末辞職しました。BBCでさえも、同局のトップスターの1人であり、首相や著名人を友人にもつジミー・サビルが、身近なところで数百人にも上る子どもを虐待していた事実に直面させられました。
7 ブレグジット
イギリス議会は上下両院とも今後の交渉の詳細把握に努めています。第1段階は第50条発動と「離婚」、つまりイギリスとEUとの交渉が焦点になります。
現状ではイギリス経済はブレグジットの衝撃に持ちこたえているようです。失業率は史上最低水準にあり、成長率は予想を上回り、株式市場も堅調です。

しかしながら、ポンドが下落し物価は上がり始めており、英政府は今後5年間で国の借金を700億ポンド増やす必要がある ことを示唆する独立経済指標を受入れました。イギリスのジャーナリストが設立したウェブサイトInFactsは大変優れた内容 で、ブレグジットを異なる側面から解説しています。

8 ジャパン・ニュース
Japan News は、日本に関するニュースを取り上げた非常に興味深いBBCのウェブサイトです。今週は、54年ぶりに11月に東京で降雪、ニュースキャスター小林麻央がブログで自身のガン闘病記をつづる 、そして高齢ドライバーにラーメンと引き換えに免許返納を推奨 という各記事が掲載されました。
9 日本人のスピードにイギリスが驚く
イギリスはインフラ整備事業においてはプロジェクトの承認に非常に時間がかかることで悪名高い国です。ユーロスターのイギリス側設備は公式開業の10年後にようやく改良され、ヒースロー空港の第3滑走路建設については、英政府は未だ議論を行っています。実際、イギリスで最後に滑走路が建設されたのは60年ほど前のことで、ヒースローの第3滑走路建設の協議が開始されたのは1978年にもかかわらず未だに協議中です。

ロンドンとスコットランドを結ぶ予定の高速鉄道 (HS2) の建設も同様で、決定はされましたが路線の建設は段階的に行われルートは未だに確定していません。これには激しい反対もあります。土地所有者は売却を拒み、村の住人は自宅近くに線路が通ることを嫌がっています (「NIMBIES (ノット・イン・マイ・バックヤード)」と呼ばれる) 。さらに、街では商店の近くに電車が走ることを拒否する人々がいます。

このような状況で、日本の効率性の高さに関する事例は常に歓迎されています。ロンドンのガーディアン紙は、福岡の道路陥没後たった1週間で埋め戻されて通行が再開されたニュースを日本の効率性の典型であると驚きをもって伝えました。

福岡の道路陥没: ガーディアン紙

英国によくある名字
イギリスで最近行われた調査で、多くの名字がベイカー、タナー、スミス (ブラックスミス) など職業に関連するもの、またその他の名字にはグリーン、ヒルなどの場所に関連したものやジャクソンやジョンソン (~の息子) など単に関係性を表したものがあることが分かりました。面白いのはイギリスにはインドの名前であるパテルを持つ人が10万人 もいたことです.

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